沢村が現場に到着したのは、15分後のことだった。現場から1キロ手前から渋滞しストップ。歩道に乗り上げ、野次馬を強制的に排除しながらなんとか現場に到着した。想像を越えた惨状だった。すでにパトカーが何台かいた。一人の警察官に近づき身分を名乗った。センターから事前に入った情報を裏付ける警察官の証言だった。ミサイルとマシンガンの発砲。事件の原因となった3台の車は調布方面へ逃走している模様。
沢村はセンターに警察無線で連絡を入れた。
「小隊長、スカイポリスは今どこだ?」
「すでに調布からつつじヶ丘方面にかけスキャン。今、問題の車と思われる3台、位置を確認しました。今から中隊長に送信します」
「事故の概要もだ」
高度情報モニターGPSに3点の赤の点滅、現在位置は国領町付近。さらに20号線からの推測されるディスタンスが示されていた。
「正確なものではありませんが、BTA(ビギニング・トラフィック・アクシデント)の20号線では事故車両30台以上、死者3名、怪我人50名以上。さらにモニターにインディケートの道程に多数の事故車両あり。炎上している車両が5台。未確認ですが、死者2名の情報を警察無線から傍受しました」
沢村は車を調布方面に向け、アクセルを踏んだ。
「隊長に許可の連絡をとる。サブマシンガンの携行を許す。装備は万全を期せ。出動人員は何名ぐらいになりそうだ?」
「第1、第2中隊から50名前後、特殊車両部隊20名、順次出動開始しました。総台数30台以上」
「よし、調布方面に集結。フォーキャスト道路を封鎖。絶対に止めるんだ。逃がすな」
「了解!」
ミサイルと銃器の使用。しかも幹線道路で。凶悪な犯人像が想像される。ややあって、隊長から連絡があった。
「沢村、第8方面本部長が総指揮を執ることとなった。その指揮下に入れ。現場機動隊の指揮はお前に任す。状況を把握し暫時報告を入れろ!センターとのホットラインだ。これは重大な事件と推量する」
やや一呼吸おいて続けた。
「沢村、無理するな。命を大事にしろ」
現場からの叩き上げの猛者、経験豊富な隊長の声は太く熱く耳を圧した。
代わって小隊長が落ち着いた声で話を続けた。
「TVの6チャンネルを見て下さい」
ディスプレーのフルHDには分割された2画面が映し出され、バラエティー番組と事故現場の様子がライブに放送されていた。
「中隊長、3台の後方100mにもう1台、3台を追尾している車両がいます。TV局のワンボックス。事故をライブ放送しています。注意して下さい」
一番前を走る車を2台の車が追っている。確認された車両ナンバーは、3台とも偽造と判明した。追う方も追われる方も真っ当な奴等ではない。沢村は鳥肌が立ち、体が震えた。闘志が血走った目に現れていた。
沢村はハンドルを握る自分の手が小刻みに震えているのが腹立たしかった。
ABBA<4>When All Is Said And Done
COMMENT
未来は決して明るくはない、というのが率直な意見です。
犯罪は増加し、心の不安を反映するように治安は乱れ、常識では考えられないような事件が起きるでしょう。経済優先、哲学不在の混乱する社会に、一条の光のように救世主が現れて民を導いていく。
涼子です。というようなストーリーになればいいな。
とうとう
未来は物騒・・・
街中でそういうものを使われたくはありませんねぇ
でも、いつか必要な時が来る・・・
それは日本が危険になったということでしょうか・・・


詩とロックが好きな25才
リンクフリー

